息子が生まれてからというもの、本屋に立ち寄ると絵本を物色するようになった。
ロングセラーの松谷みよ子さんのいないないばあや最近はやりの市原淳さんのもいもいなど基本どころを買い集めつつ、新しい風を吹かせようとまた本屋に足を運ぶ。
完全に絵本の沼にはまっている。
しかも両親が仕掛け絵本のころりん・ぱ!をプレゼントしてくれたりと、周囲も沼へといざなってくる。
ふと絵本に抱いた違和感①
そんなこんなで結構な絵本を嫁と一緒に物色しているわけですが、少しばかり違和感を持った。
それはまずなぜ絵本は全て標準語で書かれているんだろう?ということである。
私たち夫婦は関東の標準語が主に話される地域で生まれ育った。
そのために赤ちゃんへのしゃべりかけは標準語である。
では、方言がよく話される地域ではどうなのか?
きっとその地域の言葉で赤ちゃんに話しかけているだろう。
にもかかわらず絵本は標準語で書かれている。
小説が標準語で書かれているのはわかる。
だって文語なわけだから。
そんな小説だって登場人物の言葉遣いは時に関西弁で時に沖縄弁だったりする。
絵本は赤ちゃんへの語りかけのためにに存在する。
であれば、両親が日常的に話す言葉でかかれた絵本があってもよいのではないか?と思ったわけである。
ふと絵本に抱いた違和感②
次の違和感はなぜ登場人物の多くは母親と子供なのだろう?ということである。
母親と子供の関係を描く絵本はある(それが人間であれ動物であれ)。
母親、父親が登場する絵本はある。
両親に加えて、祖父母、兄弟が登場する絵本はある。
だけど父親と子供だけの絵本には出会ったことはなかった。
父親が片親の家庭もあるだろう。
そういった家庭ではどんな絵本が読まれるんだろう?と思った。
私の疑問を一度に解決する絵本に出会った
まとめると
- 標準語ではなく方言で書かれた本はないのか?
- 父親と子供だけが題材の絵本ってないんだろうか?
というのが私が抱いた疑問である。
これを満たした絵本があれば私のもやもやは解消される。
ある日いつも通り本屋を物色していると出会いました。ありました。
その名もゴリラのおとうちゃん
三浦太郎さんによってこぐま社から出版されたこの絵本は、ゴリラのお父ちゃんのゴリゴリの関西弁の独り言から始まります。
終始関西弁で描かれるこの絵本こそ私のもやもやを解消してくれるものでした。
関西弁だけでなく、日本全国で話されるお国の言葉で書かれた絵本、しかも赤ちゃんといろいろな人との関係が描かれた絵本が増えたら素敵だな~と思いました。